1918年創業の各種リール製品を手がけるメーカーで、自動巻取リールや作業用照明機器を自社開発・製造している企業です。リール内部で回転部へ給電するために培った集電技術を、単体の「スリップリング(回転体集電装置)」としても製品化しています。本記事では、ハタヤリミテッドが取り扱うスリップリングの特徴や仕様を詳しく紹介します。
ハタヤリミテッドは1918年の創業以来、コードリールと自動巻取リールを主力としてきた専業メーカーです。リールはドラムが回転しながら電線に給電し続ける構造のため、集電部の信頼性が製品寿命を直接左右します。
同社のスリップリングは、この自動巻取リールの中核部品として蓄積された設計知見を単体製品に展開したものです。「精巧な仕上げで、常に安定した電力を供給する」ことを製品説明に掲げており、自動巻取リールで培った集電技術を活かした構造を装置側に組み込めます。
標準品のSR型は定格電圧AC250V、許容電流30Aと、動力線の伝送を前提とした容量設計です。回転角度は360°で、時計回り/反時計回りのどちらにも対応します。
絶縁性能は絶縁抵抗10MΩ以上(DC500V測定)、絶縁耐力AC1500Vを1分間と規定されています。許容回転数は60rpmで、低速・断続回転の用途に向けた設計となっており、回転テーブルなどの回転部に適しています。
SR型は4極のSR-4と8極のSR-8が用意されており、極数を型番で選ぶだけで手配できます。専用設計の図面作成や個別の仕様打ち合わせを経ずに済むため、標準的な動力給電であれば調達工数を抑えられます。
質量はSR-4が1.56kg、SR-8が2.33kgで、極数に応じた選択が可能です。加えて業務用大型特殊設計リール(OKS)シリーズでは受注製作にも対応しており、大型リールや特殊仕様について相談できます。
| 極数 | 4 |
|---|---|
| 定格電圧(V) | AC250 |
| 許容電流(A) | 30 |
| 回転角度(°) | 360 |
| 回転方向 | 時計回り/反時計回り |
| 回転速度 | 低速対応(断続) |
| 絶縁抵抗(MΩ) | 10以上(DC500V) |
| 絶縁耐力 | AC1500V 1分間 |
| 質量 | 1.56kg |
| 極数 | 8 |
|---|---|
| 定格電圧(V) | AC250 |
| 許容電流(A) | 30 |
| 回転角度(°) | 360 |
| 回転方向 | 時計回り/反時計回り |
| 回転速度 | 低速対応(断続) |
| 絶縁抵抗(MΩ) | 10以上(DC500V) |
| 絶縁耐力 | AC1500V 1分間 |
| 質量 | 2.33kg |
業務用大型特殊設計リール(OKS)シリーズ向けに展開している集電装置です。同シリーズは標準品と受注製作品の両方をラインナップしており、リールの型式は内蔵するスリップリングによって決定される構成となっています。
リールの現場で鍛えられた集電の確かさ
ハタヤリミテッドのスリップリングは、装置メーカーが設計した汎用部品ではなく、コードリール・自動巻取リールという「回転しながら給電し続ける製品」を100年以上作り続けてきた専業メーカーの集電技術から生まれた製品です。
4極・8極の標準品を型番で指定できる手軽さと、OKSシリーズでの受注製作対応を併せ持つため、標準給電から大型リールや特殊仕様までを同一メーカーで相談できる点も強みです。回転テーブルなど、低速回転で安定した給電が求められる回転部の電源伝送に適した選択肢といえます。
仕様だけでなく依頼条件まで満たすスリップリングメーカーを選ぶには、各メーカーの得意分野を知ることが合理的なアプローチです。このメディアでは、設計者が条件に合う依頼先を見極められるよう、各社の強みを整理して紹介しています。
1918年に名古屋で創業し、1954年に法人化した各種リール製品を手がけるメーカーです。サンタイガーコードリールをはじめとする各種コードリール、漏電遮断器付リール、屋外用コードリールに加え、LED作業用照明機器、エヤーリール、ホースリール、溶接ケーブルリールなどを自社開発・製造しています。
| 会社名 | 株式会社ハタヤリミテッド |
|---|---|
| 本社所在地 | 愛知県名古屋市中区大須4-10-90 |
| 電話番号 | 052-261-3821 |
| 創業/設立 | 1918年8月創業/1954年11月設立 |
| 営業時間 | 公式サイトに記載なし |
| URL | https://www.hataya.jp/ |
スリップリングの選定では、組み込む装置の種類や用途によって特有の要件があります。
ここでは、現場で特に求められる条件に対して強みを持つ3つのメーカーを紹介します。

フルカスタムでしか実現が難しかった、内径φ50mmクラスの中空軸に、大電流(各極数十A級)と1,000Mbpsの高速通信の混載要件にセミカスタムで対応。
短納期かつ低コストで、性能を実現できる。
「中空型」「軸端型」など既存のセミカスタム品ベースの設計でゼロからの専用設計が不要。
ノイズ対策や寸法調整といった要件を反映でき、試作1台からの小ロット発注にも国内一貫生産体制でスピーディに対応。

外径φ22〜30mmクラスに適合し、0.3Aの通信用回路を最大18極まで選べる小型シリーズを標準品でラインナップ。
CC-Link規格準拠のモデルもあり、規格ケーブルでのダイレクト接続が可能。
余分な慣性や抵抗を抑え回転機構に組み込んでも測定誤差が生じにくい軽量・低トルク設計。
質量26g・起動トルク0.005N·mのモデルなどがあり、回転ステージや治具でも精度を維持できる。

CTなどの大型医療装置のフレームを貫通できる内径1,397mmに対応。
限られた設計空間にも組み込めるため、既存の筐体寸法の制約内でも回転部の構成が可能。
最大1,000V・300Aの電力と、合計80Gb/s超えの画像データを、1台で同時伝送。
CTスキャナのX線管や冷却系を支えながら、装置内部の配線を簡素化できる。